ポジション展 アーティスト紹介~文谷有佳里

本日は文谷有佳里さんを紹介します。文谷さんは、線を描かれる作家さんです。そして、美術館でも滞在制作をされています。

制作は、日々変わっています。名古屋市美術館で滞在制作を始められてからも、作品の中で変化が見られます。

最近は、なんと!赤い線で描かれる作品が!

今はコマドリで、アニメーション(?)を制作されています!

詳細については、文谷さんご自身がブログでアップされていますので、ぜひ、そちらもご覧ください!

文谷さんのブログページはこちら

文谷さんの作品変化とともに、展示も少しずつ変化しています。最初は、ここ数年かけて描かれていらっしゃった作品を展示していらっしゃったのですが、少しずつここで制作された作品も展示されています。

美術館の空間が、文谷さんの身体感覚にも影響しているのでしょうか?以前よりも、大きな紙で描くようになってきたとおっしゃっていました。また、美術館で滞在制作された作品には、これまでとは違う線が登場していますし、絵の中の空間を感じさせるような面的な要素も表れています。

実際に、日々の制作経験から、アーティスト・トークでは、線の中には自分の状況が出るというお話もされていました。

文谷さん:「例えば、いらいらしている時は、その時には気づいていないのですが、やっぱり線が違っています。線として見た感じでは、雑とか丁寧とかいうレベルの違いなんですけれども。でも、雑だから失敗とかではなくて、いらいらした時に描いた線は、他の時には絶対に描けないし、自分の気持ちが表れているんだろうなあと思いつつも、あまり、それについて物語的には考えないので、自分でも、これはどういう風に描かれているのだろうと思いながらやっています。」

文谷さんの作品を見ていると、私には何だか線で描かれた風景が流れていくような感じがします。音楽を視覚的に表したような、見ていると、メロディやリズムも感じてきます。新しい作品からは、音楽劇の中の場面展開の瞬間のような、緊張感のある空間を感じます。

文谷さんの作品は、特にテーマを持って制作されている訳ではないとのこと。元々、描き始めたきっかけは、授業中の落書きだったそうです。描いてはめくりというのを、2年間ぐらいやっていたそうで、それをそのまま続けていたら、いつの間にか7年間が経ち、現在につながっている、ご本人としては、これに何を表したとか、そういうのはないそうです。ただ、自分の過去の視覚経験などが反映されているのではないかとおっしゃっていました。

美術館にいらっしゃったら、制作している文谷さんに会えます。殆ど毎日美術館にいらっしゃっています。目の前に、作家さんがいらっしゃって、実際に制作しているところを見ることができ、作品についてもお聞きすることができます。作家にとっては、制作の秘密とも言えるような制作風景を見せるのは、どうしてなのでしょう?

実は、文谷さんは愛知県立芸術大学のご出身なのですが、作曲を勉強されていたそうです。

文谷さん:「美術館は、作品はありますが、作家はいません。展示しているだけだと、自分の作品にお客さんがどのような反応をしたのか、知ることができません。しかし、音楽の世界では、発表する機会は、演奏です。演奏会は、絶対にお客さんがいる前でやるので、お客さんの反応も直後に分かります。それで、展覧会をやるようになって、どういう人が来ているのかというのを知るために滞在制作を始めました。」

最近では、前に来てくださった方がまた来てくださったりするそうです。私も、文谷さんが違う場所で展示されると、「今度は、どんな作品だろう?」と楽しみになって、いろんなところにお伺いしていましたが、ポジション展期間中は、美術館で日々の制作を拝見できるのでうれしいです。文谷さんも、前にいらっしゃった方に再会するのが楽しみだそうです。また頑張ろうという気持ちになられるとのこと。

滞在制作のほかにも、作曲家の高山葉子さんとコンサート&制作パフォーマンスで、文谷さんの作品を楽しんでいただけます。これまで、6月2日と9日に開催されました。


6月2日の様子


6月9日の様子

Black Line という、高山葉子さんが作曲された曲に合わせて、文谷さんが制作されます。演奏者の方とともに、時には、ダンスのように、時にはミュージカルのようにと、毎回曲もパフォーマンスも新しいプログラムなので、目が離せません!

次回は、7月7日と7月14日午後2時~から開催されます。

また、7月16日(月・祝)の最終回には、お楽しみの特別パフォーマンスもあります。3回とも、美術館B1地下ロビーで開催されます。入場無料です。

みなさまのお越しを心からお待ちしております!

投稿者:hina

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