ポジション展 アーティスト紹介~川見俊

今回は、川見俊さんの登場です。

川見さんは、6年ぐらい前から、《地方の家》シリーズを手がけられています。

「地方の家」とはいったい・・・?

川見さん曰く、

「地方の家は、たまたま見つけた木造のペンキで塗られたカラフルな民家を、木のパネルにペンキに描いたもの」だそうです。


《地方の家19》 2006 ペンキ・パネル

今回の展示では、《地方の家》シリーズの絵画作品だけではなく、「地方の家」を発見した時に撮影した写真と、その時の発見記録も展示しています。こうすることで、川見さんが発見した「地方の家」の考え方そのものを見せる展示になっています。

お客さんから、「地方の家」に関する質問がありました。

質問:「地方の家」は私だと見落としてしまいそうなのですが、川見さんはどういうところに目がいったのですか?また、写真をそのまま描いているとおっしゃっていますが、絵のほうが、色鮮やかで印象的に見えます。

川見さん:ペンキでちょっとでも塗られた家があると、すぐに目がいってしまいます。色数が多いほど、いいなあ、絵にしやすいなと思います。確かに、写真をただ写すだけというより、発見した時の印象に近づけるように描いているかもしれません。でも、今回は地方の家のコンセプトを見せようと思い、なるべく、写真に近い絵を選びました。

川見さんが描く「地方の家」は、私もどこかで見たことがあるような風景のように感じます。でも、川見さんの作品を知るまで、私自身も「地方の家」の存在に気づいていませんでした。見慣れている風景や日常の中にあるものの、ちょっとしたおもしろい側面を見つけて見せてくれる、それが、川見さんの作品のおもしろさだと思います。

さて、これは何でしょうか?


《FACE》 2012 写真

はい、そうです!観光スポットによくある、「顔はめ看板」ですね!顔をはめないで、そのまま撮影されたそうです。顔をはめないで撮影すると、穴から見える背景が写り込んで、不思議な感じがしますが、なんともいえない哀愁を感じます。

今回の展示では、彫刻作品も展示しています。

右から
《キックボード&インラインスケート》、《人・人×犬・犬》、《A型看板男》、《仮眠の体勢》

彫刻作品は、実際に見た風景を元に作っていらっしゃるそうです。ギャラリートークでは、それぞれの風景を見たときのお話をしてくださいました。

《キックボード&インラインスケート》
「インラインスケートを片足につけて、キックボードに乗っている少年をたまたま見てしまったことがきっかけで制作しました。」

《人・人×犬・犬》
「犬が掛け算みたいに連れられている光景にびっくりして、それを作りました。」

《A型看板男》
「閉店後のガソリンスタンドで、1リットル何円の看板を片付けている人を目撃した時の状況です。」

《仮眠の体勢》
「これは、バイト先の休憩中の自分です。」

不思議なことに、川見さんの作品を見ていると、日々の生活の中にこんなおもしろいことがあるのかと驚かされます。川見さんが感じていらっしゃる、ご自身の生活や生きてきた場所への愛情が、作品のきっかけになっているのでしょう。見ている私自身も、自分が日々生きているところがなんだか愛おしくなってきます。

そして、今回の展覧会のための新作!大作です!


《地方のグラス》 2012 グラス、カートン、パレット

えっ、これが作品!?と思われる方もいらっしゃるかもしれないですね。

このダンボールの中身は、今回の展覧会のために石塚硝子株式会社の協賛で、アデリアグラスで作って頂いたものです。川見さんの作品がプリントされた、オリジナルグラスです。デザインも川見さんが手がけられました。《地方の家》がプリントされた《地方のグラス》です!


《地方のグラス》 2012 グラス

川見さんは、平日ガラス工場でアルバイトをされているそうですが、そこで発見されたことが《Palletize》という作品とパレットに載った《地方のグラス》の作品に結びつきました。


《Palletize》 2012 パネル

これは、工場で、パレットに、どの大きさの箱をどういう形で積んでいくかという組み合わせです。50種類以上あって、実際にバイト先でマニュアルとして使っていらっしゃるそうです。こうやって見ると、幾何学模様のようにも、抽象的で幾何学的なドローイングにも見えますね!

ギャラリートークの後、川見さんのサイン会が開催され、地方のグラスに川見さんがサインをして、訪れてくださったお客さんに無料でプレゼントされました!

この、サイン会&グラスプレゼントは、7月16日午後2時~ 再度開催予定です!みなさま、ぜひお越しくださいませ!

投稿者:hina

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