野外彫刻のひとりごと②

 

我々は、実に薄っぺらい生き物である。

我々を作ったのは、どうも、アンテスという人物らしいが、

一体なぜ、こんなに薄っぺらくしたのだろうか。

我々は薄っぺらいので、林のなかに見え隠れするように存在している。

何人いるか、興味のある人は数えてみるとよいだろう。

林の中で我々に取り囲まれた人は、どんな気持ちになるのだろうか。

一度聞いてみたいものだ。

我々の風貌は、どこか他の天体からやってきた異星人のようにも見えるらしい。

しかし、我々自身も、自分の故郷を知らないのだ。

気が付いたら、この白川公園にいたのだから。

 

アンテス

*ドイツの作家ホルスト・アンテス(1936-  )が白川公園を視察して制作し、1997年に設置された《名古屋のための5つの人体》という作品です。木々の間に見え隠れする人体像は不思議な風貌をしており、私たちの想像力を喚起します。白川公園の南西の林の中に設置されています。

投稿者:AN

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