野外彫刻のひとりごと①

ぼくは、野兎。

フラナガンという人がぼくを作ったんだ。

ぼくは、名古屋市美術館がある白川公園の入り口のところに居る。

こんな風に、伸びをして、爪のあるボールの上に立ってバランスをとっているんだ。

ぼくの前を、いつも、いろんな人が通る。

「ポケモン・ゴー」が始まった時には、ぼくの前をすごく沢山の人がスマホを見ながら歩いてた。あの時は、びっくりしたなあ。

でも、ぼくの存在にいったいどのくらいの人が気づいてくれてるんだろう、と、時々考えるんだ。

気づかないで素通りしてしまう人も多いみたい。ちょっと残念だな。

今日は、ぼくの前脚にお客さんが来てくれた。

写真を見て、わかるかな?

烏が一羽、しばらくの間とまっててくれたんだ。

ぼくは、なんとなく嬉しかったな。

うさぎ

*この作品は、イギリスの作家バリー・フラナガンの《ボールをつかむ爪の上の野兎》(1989-90年、ブロンズ)です。白川公園の北西の角に近い位置に設置されています。フラナガンは野兎をテーマとした作品で知られており、現在、当館の常設展示室3で開催中の「特集:二次元・三次元」でもフラナガンの《三日月と釣鐘の上を跳ぶ野ウサギ》を展示しています。(2018年2月18日まで)

 

投稿者:AN

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