「ロボット家族お父さん、お母さんのニューヨーク訪問記」②

8月17日に輸送のための解体、モニターを取り外した《ロボット家族(お父さん、お母さん)》の二体は、あらかじめ採寸、制作された輸送用の巨大な木製クレート三箱に収納され、19日に通関検査、そして20日に美術館から搬出されました。
クーリエ(courier)として作品に随行することになった筆者は、翌21日成田発の旅客機で出発、およそ11時間のフライトで無事ニューヨークのJ.F.ケネディ空港に到着しました。作品を貸出、展示するアジア・ソサエティ美術館は、マンハッタンのPark Av.(パーク・アべニュー)の725番にあります。事前にその場所を地図で確認することもなく、「パーク・アベニューのだいぶ北の方だろうけど、マンハッタンの中にあるからいいや。」と思い、訪問したのですが、行ってみてビックリ。
マンハッタンの中心部、東70丁目“目抜き通り”パーク・アベニューに面した絶好のロケーションにあります。

パーク・アベニューに面したメイン・エントランス
図①
図②

美術館の前のパーク・アベニューを南に振り返ると、すぐ間近にグランドセントラル駅の駅舎とかつてのPAN-AM(パンアメリカン航空会社)、現在はアメリカの保険会社のビルが見えます。
図③

アメリカ美術の「殿堂」ホイットニー美術館には歩いて5分、メトロポリタン美術館やグッゲンハイム美術館ニューヨークにも10分程度の距離でした。これまでもニューヨークには訪れたことはあるのですが、悲しい哉、職業柄か単に生来の性格によるものか、ニューヨーク近代美術館(Moma)から北は、メトロポリタンやグッゲンハイムが面した五番街を南北に往復を繰り返していました(因みにその時はいつも高橋真梨子の歌を思い出します)。そのため、アジア・ソサエティ美術館は今回始めての訪問となりました。

さて、到着すると早速アジア・ソサエティ美術館のスタッフが出迎えてくれました。アジア・ソサエティ美術館学芸員で展覧会の企画担当者でもあるMichelle YUNさんと、ホテルの手配等、今回のニューヨーク滞在の手配をしてくれたJennifer Patric Limaさんとは、これまでメールのやり取りだけでしたが、本人に会うと、初対面とは思えずなぜか安心しました。
驚いたのは、Michelle YUNさん。妊娠中で、出産予定日は展覧会開幕10日後だそうです。今回の企画にかける彼女の熱い思いがひしひしと感じられました。

美術館は、9月4日から始まる「ナムジュン・パイク展」のために現在、ミュージアム・ショップを除いて休館中でしたが、それでも館の内外では展覧会に向けて着実にその準備が進められています。

同美術館エントランス・ロビー
図④

パーク・アベニューに掲げれらた展覧会予告看板
図⑤

館内カフェ・ロビーにも展覧会パネルが架け替えられました。
図⑥

展覧会場は美術館2F、3Fのフロアーで開催、二階への階段。
図⑦

到着早々、同館の展示スタッフと一緒と開梱、組み立てにかかりました。

作品本体を設置、これからテレビモニターの搭載と受信に取り掛かります。
図⑧

作品に関しては名古屋で改良・修復した折に、一通りのレクチャーと記録写真は撮っておいたのですが、いざ組み立てる段階になると、お願いしていた変圧器が用意されてなかったり、作品のバック・スペースが狭かったり、さらにはハンダ付けしている部分が取れたり、モニターが収納できなかったり、挙句の果てには、現地のテレビ番組New York1がうまく受信できなかったりと、結構苦労しました。それでも、Yunさんに文句も言うことなく、成田でレンタルしたポケットWi-Fiを試してみると、修復してもらった名古屋の技術者と連絡メールのやりとりができ、解決するための手立てを探りました。
21日(木)午後2時から開梱、組み立て、22日(金)は10:00~18:00まで終日、モニターの搭載とテレビの受信、映像チェックにかかり、三日目の23日(土)の16:00になってようやく、無事インスタレーションが完成しました。

設置を終え、受信のための機器にカバーをかけます。
図⑨

「お父さん」の横には、カナダから出品された「べビー」が展示されました。
図⑩

展示を終えて、作品を眺めるアジア・ソサエティ美術館スタッフ。
図⑪

展示を見守るYunさん。当館所蔵作品の貸出・出品を大変喜ばれ、作品を見るたびに感謝してくれました。
図⑫

New Yorkにて。

投稿者:J.T.

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