高橋コレクション展 イベントあれこれ

「マインドフルネス! 高橋コレクション展 決定版2014」も会期終了となりました。会期中はたくさんのお客さんにお越しいただきました。今回は若い年齢層のお客様が特にたくさん来て頂きました。お越し頂きましたみなさま、どうもありがとうございました。オープニングの頃は、春真っ盛りだったのですが、会期終了間際には梅雨が始まり、いつの間にか季節も巡っておりました。この展覧会は、現代作家の作品を展示しているということもあり、作家さんとともに様々なイベントを開催しました!

4月12日 オープニング記念トーク
オープニング記念トークではコレクターの高橋龍太郎さんと作家さんとで作品を前にお話を頂きました。高橋先生には、作品を購入したときのエピソードや、作品についての思い、またそれぞれの作家さんからは、作品を制作した時の思いなどを語って頂きました。高橋先生が作品のどういうところが気に入って購入されたというお話は、私たちにとっても興味深いお話でしたが、作品を作られた作家さんにとってもとても興味深いことだったようです。また、作品が生まれた背景には、作家さんの個人的な体験が隠されていたり、作家さんの特別な思いが込められていたり、作家さんならではのお話を聞くことで、作品の見え方もまた広がり、また、それぞれの作家さんの暖かいお人柄に触れることもできて私にとってもとても貴重な機会となりました。 

松井えり菜さんのトーク
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作家さんたちの記念撮影
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4月27日 アーチスト・トーク
この日は女性アーチスト4人のトークを行いました。
偶然ですが、松井えり菜さんと近藤亜樹さんが、東京でアトリエがお隣同士でいらっしゃるということと、名知聡子さんと和田典子さんが以前同じアトリエで制作されていたということから、名古屋と東京のアトリエ事情みたいなお話もおもしろいのではないかということで、それぞれみなさんのアトリエ写真を準備して頂きました。アトリエのお話に加え、制作途中のお写真などを交え、作家さんからしか聞けないような貴重なお話が聞くことができました。途中から、松井えり菜さんが連れて来て下さった(!?)、ウーパールーパーのナポレオン君が司会進行を勤めてくださり、笑い声が絶えない本当に楽しいトークの時間となりました。

名知聡子さんのトーク
ナポレオン君が司会進行を務めてくださいました!
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アトリエ写真ご紹介!
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5月11日 鴻池朋子 ワークショップ「物語る観客たち」
「物語る観客たち」というタイトルで、鴻池さんとともに、お客さんが作品について語るというワークショップを行いました。参加者が作品を見て、この作品はどんな人が作ったのだろうということを想像し、想像したアーチストになりきって、作品に新たにタイトルをつけ、作品を作った動機や工夫、苦労したところなどをお話するということを行いました。また、アーチストになったつもりで作品について想像するだけではなく、コレクターになったつもりで作品を選び、自分の家のどこに飾るかといったことなどお話して頂きました。実際、作家やコレクターになりきって作品についてお話するということは、作品をかなり一生懸命見ることに加えて、見て作品から得られた情報をもとにいろいろな想像力を働かせることが必要になります。観客が作品について話すということは、もしかするとちょっと難しいことのように思われるかもしれません。でも、実際にやってみると、とてもわくわくする体験です。(私は畏れ多くも、鴻池さんになりきって皆さんの前でお話してしまいました~!)真剣に作品を見て、作品の中に入り込んで、想像をふくらませるということをやった後で、さらに他の人が作品について想像したことを聞くことで、作品についての新しい発見に繋がっていくのです。自分ひとりで作品を見ている時は、自分が見ているものを同じように他の人も見ているだろうと思っているのですが、実際は他の人は作品の中に自分とは違うところに注目していたりするのです。作品は見る人の前に同じように提示されているのですが、それぞれ作品の中に見ているものは違っているもので、それぞれ話し合うことでそれに気づくことができます。このワークショップでは、作品についての新しい見え方を体験することになり、私自身もとても勉強になりました。作品は見るものに開かれているのだということを、作家さん自らが示してくださったわけですが、作品を作るエネルギーに応えるように見る私たちも真剣に作品を見て行きたいなあと思いました。

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5月25日 山口晃トークショー&サイン会
中日新聞で連載中の小説『親鸞』の挿絵でもおなじみの山口晃さんのトークショーが行われました。人気作家さんとあって、開館と同時にトークショーのためのお客さんが並び始め、11時に配り始めた整理券はあっという間になくなってしまいました。今回出品している作品についてのお話に限らず、現代美術のお話、親鸞の挿絵を制作されていることについての裏話など、お時間いっぱいまで楽しいお話をしてくださいました。歌(?!)あり、ダンス(!?)ありの、まるでプロの咄家さんのようなトークにすっかり魅了されました!サイン会も大盛況でした。山口さんのファンは、小さいお子さんから、オシャレな若者たち、さらにはご年配の方々まで本当に幅が広く、普段は現代アートにあまり興味がないのだけれども山口さんの作品は好きという方もいらっしゃいます。作品もご本人も本当に魅力的なので当たり前といえば当たり前なのですが、これからますますのご活躍とともに、国民的な現代アーチストという存在になっていかれるのではないかと本当に楽しみです。この日は、テレビの取材の方もいらっしゃいました。新作制作の密着ドキュメンタリー番組を作られるそうです。作品の制作に合わせて番組制作も完了するとのことで、今はまだ放送がいつになるかわからないとのことでしたが、そちらもとても楽しみです!山口さん、楽しい時間を本当にどうもありがとうございました!

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山口さんが帰られた後の控え室です。
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高橋龍太郎トーク
展覧会会期もいよいよ終盤にさしかかって来た6月1日、高橋先生のトークが開催されました。高橋コレクションの歩みについて、今回の展覧会の企画・監修してくださった内田真由美さんと児島やよいさんが聞き手となり、お話いただきました。1997年に、草間彌生さんと会田誠さんの作品から高橋コレクションが始まったということから、高橋コレクションの中の代表的な作品をご紹介頂きました。高橋コレクションは、作品をコレクションすることにとどまらず、展示スペースを作って展覧会を開催され、それに合わせて作家さんを交えてのイベントを開催されてきたのですが、それらの活動について、また2008年から2010年にかけて日本全国を巡回した「ネオテニー・ジャパン -高橋コレクション」展や、2011年に巡回した「高橋コレクション-マインドフルネス!」展について、展示風景や作家さんとの秘蔵のお写真とともにいろいろなお話をお伺いしました。高橋先生が、日本の90年代以降の現代美術に対して提出された「ネオテニー(幼形成熟)」という概念についても詳しくお話くださり、まさに現代社会と密接している人々の精神世界についてお仕事で取り組まれている高橋先生だからこそ、美術の世界に限らず広い視野から見ていらっしゃっている中で出てきた言葉だったのだなあと納得しました。
そのほかにも、内田さんから今回展示している草間彌生さんの「ハーイ、コンニチワ! ヤヨイちゃん」「ハーイ、コンニチワ!ポチ」が生まれた背景や、制作された当時の秘蔵のお写真を見せて頂いたり、児島さんからは、草間さんの最新作について作品制作のお写真とともにご紹介頂くなど、とても興味深く、充実した内容でお話いただきました。現代の作家さんは、常に現在進行形で新たな作品制作が進んでいるので、これからもますます作家さんたちの活動が楽しみなのと同時に、作家さんの作品の誕生とともに現在進行形で進化している高橋コレクションもこれからどんな風に展開されるのかなあとそちらもとても楽しみです。これだけ日本の現代美術を代表する作品が充実しているコレクションなので、今後は、ぜひ海外の人たちにも見てもらいたいなあと思いました。

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投稿者:hina

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