カテゴリー別アーカイブ: 上村松園展

上を向いて歩こう

上村松園展の会期も残すところ僅か。連日大勢のお客様でにぎわっています。素晴らしい作品を鑑賞するのはもちろんですが、ちょっと視線を移動させると思わぬ発見があったりします。

入り口1

さあ、これから展示会場。 でもなぜか入口がいつもより暗いような。

入り口2

入口ホールの上を見上げると、ガラス越しの青空が見えるはずが、暗幕で光がさえぎられています。 なぜ、こんなことに?

入り口3

ホールの右手5メートルのあたりには、最初の作品が並んでいます。天候によっては、このあたりの作品はホールの光の強い影響を受けてしまいます。日本画はとても繊細ですから、あまり強い光を浴びるとダメージを受ける場合もあります。というわけで、暗幕を張って光を調整しているわけです。

さて、会場の二階に移動すると、松園の代表作《母子》が飾られています。その手前の天井を見上げると、なにやら不思議なものが。

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これは、黄色味を帯びた光を放つダウン・ライト。そこにカバーのようなものが付けられています。実はこのカバーが無いと、ケースの中に展示した《母子》を見るときに、ダウン・ライトの黄色い光が少しだけ画面の中で反射してしまいます。というわけで、このカバーは反射よけでつけたものです。

展示室は作品を楽しむところ。でも、時には上を見上げていただくと、作品をより楽しむための様々な工夫をご覧いただけ、さらに関心を深めていただけるのではないでしょうか。でも上ばかり眺めて、何かにぶつかったりしないよう、くれぐれもご注意を。

投稿者:F

文楽

「文楽ってなに?」と思う人は多いと思います。

「人形浄瑠璃」と言うと「あっ、それなら」と思う人はいるかもしれません。私がそうでした。上方の人形浄瑠璃を文楽と言うそうで、世界無形文化遺産にも登録されていて、人形劇として高い評価をされているとのこと。

今開かれている「上村松園展」の中に、文楽を題材にして描いた作品が数点あることをご縁に人形遣い三人が名古屋市美術館に来てくれました。

5月1日午後、昨日の雨もすっかり上がり、好天の中、美術館のサンクンガーデンで、初めて文楽の人形に会いました。

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150人の観客のなか、私はちょっと離れた位置にいたので、細かい細工は見えませんでしたが、目の動き、眉の動き、肩の動き、首の動きが、普通の人間以上に喜怒哀楽を表現していて、そこに小さな人間がいるようでした。

一体の人形を三人の人形遣いが動かします。身体と右手と頭の部分を受け持つ主遣い(おもづかい)の人、足の動きを受け持つ足遣い(あしづかい)の人、左手を受け持つ左遣い(ひだりづかい)の人の三人です。三人の息が合わないときれいな動きがとれないそうです。ほんの少しでしたが「二人三番叟(ににんさんばそう)」という、五穀豊穣を祈願する神事に由来する舞の一部を演じてくれました。テンポの良いお囃子や義太夫の掛け声をバックに、人形の、扇をふる姿や、手の上げ下げ、ダイナミックな足さばきは、楽しくもあり、少しこっけいでもありで、なかなか見ごたえがありました。

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松園は、文楽に興味を持っていたとのこと。わずかな時間ではありましたが今回文楽に触れたことで松園の作品の楽しみ方が増えたような気がします。

 

投稿者:M.

上村松園展開会式

4月19日、名古屋市美術館開館25周年記念 上村松園展の開会式が行われました。

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上村松園は、数々の偏見や試練に立ち向かいながら独自の芸術を育み、女性で初となる文化勲章を受章するなど日本画壇を代表する画家の一人として輝かしい成功を収めました。

本展覧会では、困難に立ち向かいながらも変わらぬ姿勢を貫いた松園の生き方に焦点を当てて作品を紹介しています。

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皆様も実際にご覧いただき、松園の生き方や作品にふれてみてはいかがでしょうか。

 

なお、本展覧会は前期と後期とに分かれ、会期中に作品の展示替えを行います。

(前期:4月20日(土)~5月12日(日) 後期:5月14日(火)~6月2日(日))

前後期あわせて約90点の名品の数々を心ゆくまでご堪能ください。